不妊治療について
不妊とは、どの様なことをいうのでしょうか
妊娠を希望してから1年たっても妊娠しない場合を、不妊症といい、10組に1組の夫婦は不妊といわれています。さらに2人目の子供が妊娠しない夫婦を含めると、5組に1組は 不妊と考えられます。この1年という不妊期間は一人ひとりの状況や年齢によって変わってきます。 女性の妊娠する能力は年齢が上がるごとに低下するため、治療を早く開始する方が妊娠の 可能性は高くなります。妊娠、分娩にゴールするためには排卵、受精、着床のプロセスを くぐり抜けていかなければなりませんが、不妊の原因は大きなものだけでも10ほどあり、どこに妊娠を 妨げる原因があるか信頼できる検査を受け、適切な治療を選ばなければなりません。
体外受精胚移植関連 総合成績はこちら
山近記念クリニックの不妊への取り組み方
当クリニックでは、できる限り自然に近い方法で妊娠できる治療を考えています。内視鏡検査治療を 含め、妊娠に向けての効果的な治療を、一人ひとりの ケースを検討してご提案させていただきます。 また自然妊娠や人工授精での妊娠が困難な場合には、体外受精胚移植をはじめとする高度不妊治療を 受けることができます。不妊でお悩みの方は、お気軽に相談にいらしてください。
最高水準の不妊治療スタッフと不妊医療設備
治療スタッフは日本で第4・5・10番目の体外受精児誕生、日本初のGIFT(配偶子卵管内移植)児、体外受精卵卵管 内移植児や日本初の超音波ガイド下採卵による体外受精児誕生に携わるなど、常に不妊治療の第一線で患者とともに 妊娠に向けて日々努力を重ねてきました。高度の技術を持つ経験豊かな胚培養士が常時勤務、採卵に際しては麻酔専任医師の立ち会い、採卵や 移植の後は落ち着いた回復室でゆっくりお休みいただけるなど、設備と診療面で安全と充実を図っています。精巣内精子採取術をご希望の場合は、他施設をご紹介させていただきます。
不妊検査・不妊治療
一般不妊検査から最先端治療までご本人の希望にそって、治療にかかる時間、コストをできる限り短縮できるよう 超音波検査などの正しい診断から治療を進めていきます。
体外受精胚移植(IVF-ET)
卵管性不妊や高度子宮内膜症などによる骨盤内癒着、抗精子抗体陽性の方が適応となります。卵巣を過排卵刺激 した後、超音波ガイド下に経腟的に成熟卵子を採取します。成熟卵子は調整した良好精子とともに一日 培養し、受精が確認できた卵子(受精卵)を2~5日間の培養後に子宮内に戻します。採卵や移植は、すべて外来 にて日帰りで行います。
またアシステッドハッチング(孵化補助術)や胚盤胞移植などの治療も可能です。
顕微授精(ICSI)
乏精子症や精子無力症など男性不妊に対する治療法です。顕微鏡下に1個の精子を細いガラスの針で卵細胞質内に 直接注入します。無精子症では精巣や精巣上体より精子が採取された場合、ICSIにより十分妊娠が可能です。
体外受精胚移植関連・2023年総合成績
成績は、反復不成功例患者様や難治症例患者様の胚移植、不良胚を移植した周期など、当院で胚移植を行った全ての周期を含んでいます。
- 採卵周期:129件 (平均年齢36.9歳)
- 融解胚移植周期:96件 (平均年齢36.5歳)
- 移植周期当たりの妊娠率(胎嚢確認): 39歳以下…46.3%、40歳以上…43.3%
- 胚齢別の妊娠率: 胚盤胞…49.4%、初期胚…25.0%
- 流産率: 39歳以下…12.9%、40歳以上…38.5%