整形外科
主な対象疾患
変形性膝および股関節症、四肢各種骨折・外傷、リウマチ外科、外反母趾などの足の外科、変形性脊椎症および骨粗鬆症など
診療内容・特色
1. 安心感につながる「治療の継続性」
当院整形外科では一人の患者さんに対し、一人の医師が外来診察から検査・手術・リハビリ・術後フォローアップまでを一貫して担当して参ります。これによって術前の症状が治療によってきちんと改善しているか、術後の経時的変化によって人工関節やインプラントに異常が生じていないか、改善した症状がきちんと継続しているか、などを把握することが可能になります。大病院や大学病院が失ってしまった、こうした「治療の継続性」こそが患者さんの真の安心につながると考えているからです。
2. 先進性と安全性の良好なバランス
当院整形外科では各人が国内外の学会や手術見学などへ積極的に参加し、それぞれの専門分野の先端的知識を常に吸収するよう努力しております。またその勉強の成果を「学会報告」や「手術見学レポート」などの形でWeb上に公開し、同じ専門領域の医師や研修医などに情報を提供するようにしています。これらの勉強を通じて先進的医療にもチャレンジして参りますが、一方では安全性や効果が不確かな新治療に関しては、熟慮の上あえて取り入れない事もありうると考えています。大病院が研究や教育の名目で実績の不確かな治療に走りがちな昨今だからこそ、こうした常識的な判断が一般病院には求められていると思うからです。もちろん外傷や人工関節手術における低侵襲手術などは積極的に取り入れ、早期リハビリテーションなどで患者さんに貢献することは言うまでもありません。
3. 十分なリハビリ体制
昨今では超早期の退院を謳う病院が増え、また患者さんも短い入院期間や手術件数の多さだけをもとに医療機関を評価している風潮があります。こうしたことが背景となって、最近では短期入院のクリニカルパスを実行するため、重度の合併症を持つ患者さんや、高齢でリハビリに時間がかかる患者さんを断る病院もあると聞いています。しかし私たちはあえて大量生産の「手術工場」は目指しません。たとえ手術件数が限られていても、一人一人をじっくりと治療・リハビリしていく「整形外科工房」でありたいと考えているからです。当科では術後早期に退院を迫られたり、リハビリ病院へ転院させられたりということはありません。医師・看護師・理学療法士・作業療法士らが一体となり、退院までサポートさせていただきます。
スイスAO法に基づく最新外傷治療
AO法の特徴は骨折部の強固な内固定と、それによって可能となる早期リハビリテーションにあります。これによって関節可動域制限や偽関節などを回避し、早期社会復帰を目指す治療法です。また近年ではこれらの基本方針に加えて、より生体への侵襲を抑えた低侵襲手術(MIPO法など)や、より強固な内固定をもたらすロッキングスクリュー、次世代型髄内釘、超音波による骨折治療促進機などを導入しました。こうした先端的インプラントは長所も多い反面、使用に際して注意を要する点もあります。当科は十分な研修と診療実績を積んでいますので、安心して外傷治療をお任せ下さい。
人工関節スペシャリストによる人工膝・股関節形成術
人工股関節は前側方アプローチによる低侵襲手術、人工膝関節は最新のモバイルベアリング式がウリであります。また手術だけでなく術後クーリングシステムを用いた看護や早期リハビリテーションなど、整形チームが一丸となった医療で患者さんを応援させていただきます。
よくあるご質問
質問をクリックすると回答が表示されます。
低侵襲(MIS)人工関節手術に対応していますか?
当科では人工膝・人工股関節とも、原則としてMISで行っております。
人工関節手術の入院期間はどのくらいですか?
当科ではある程度日常生活が出来るまでしっかりとリハビリを行う方針なので、入院期間はおよそ3−4週間の方が多いです。
リウマチの診療は行っていますか?
整形外科・川村医師は、日本リウマチ学会の指導医です。最新の生物学的製剤から各種手術的治療まで、安心して治療していただけますのでご安心下さい。
自己血輸血に対応していますか?
人工膝関節では約400ml、人工股関節では約800mlの術前貯血を行っています。これにより、原則として自己血輸血のみでの手術が可能となっています。
手術実績 2023年
計104件
- 観血的骨接合術
- 40例
- 抜釘
- 16例
- 手の外科・小手術
- 9例
- 人工膝関節
- 13例
- その他
- 16例
- 関節鏡
- 2例
医師のご紹介
川村 孝一郎かわむら こういちろう
- 役職
- 整形外科科長
- 専門分野
- 人工関節、関節リウマチ、足の外科
- 資格
- 日本整形外科学会専門医・指導医
認定リウマチ医
認定スポーツ医
認定脊椎脊髄医
日本リウマチ学会専門医・指導医・評議委員
日本リウマチ財団認定医
日本足の外科学会・評議委員
日本体育協会認定スポーツ医
技師装具適合判定医
日本医師会産業医
労働衛生コンサルタント
医学博士 - 経歴
- 1995年 浜松医科大学医学部卒業
1995年~2010年 東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター勤務
2010年より山近記念総合病院勤務 - ひとこと
- 関節炎を中心に長年悩まれてる方を、積極的にお力になれるよう邁進したいと思っています。
小橋 宏江こばし ひろえ
- 専門分野
- 脊椎一般、電気生理
- 資格
- 日本整形外科学会専門医
脊椎脊髄病医
医学博士 - 経歴
- 1994年 東京女子医科大学医学部卒業
1994年~2023年 東京女子医科大学整形外科学教室勤務
2024年より山近記念総合病院勤務 - ひとこと
- わかりやすい言葉で説明するよう心がけています。ご相談ください。